「1分48秒」で分かる、2014年の「ルマン24時間耐久レース」のまとめ [モータースポーツ (F1・WEC)]
その日(6/15)は、サッカー・ブラジルW杯「日本対コートジボワール」戦もあったので、インターネットのライブ配信を見逃してしまった方は、今年のルマンを総括するドラマチックな動画(1分48秒)を、アウディがYouTubeで公開しているのでぜひご覧ください。
趣味で集めている「1/43のミニカー」の予約が、毎回注文している楽天市場「ミニカーとF1の店FORZA」さんで始まったので、予約がてらに簡単に2014年ルマンを簡単に総括したいと思います。
[はじめてのモータースポーツ: 解説・ルマンとは]
モータースポーツの世界では、「世界耐久選手権シリーズ(WEC)」が展開されており、
ルマンはその今季第3戦でもあり、格としては最高峰のレースです。
ルマンの歴史は古く初開催は1923年で、F1のモナコグランプリと双璧をなす伝統の一戦です。
また、「インディ500」を入れて「世界三大レース」と称されています。
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ルマンは、パリの南西約200キロ、フランス中部の小都市の地名です。この街で一周13キロ余りの普段は一般道を活用したコース(サルト・サーキット )を24時間、延々と周回し続けるレースです。
出場する車には様々なランクがあり、最上位カテゴリーではこれまでポルシェ、アウディ、フェラーリ、ジャガー、ベントレーといった欧州勢が優勝を重ねており、日本勢ではわずかにマツダ(787B)が1991年に総合優勝したのみです。
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LE MANS 24h 1990・1992・1993 ル・マンに挑んだ日本車(DVD) |
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[ WEC、ルマンの楽しみ方]
F1同様、世界を転戦して戦う、世界耐久選手権シリーズ(WEC)。
(日本は、第5戦の決勝は10/12(日)に静岡県の「富士スピードウェイ」で開催されます)
このレースの面白いところは、「F1」と違い速いだけでは優勝できません。また常にメーカーに対して最新技術の枠を設けています。2014年のテーマは、「燃料消費量をこれまでの30%削減」が掲げられました。
現在ルマンには、4つの枠(クラス)があり、中でもトップクラスになるのは、2012年に設定されたハイブリッド車(HV)クラスの「LMP1」となります。
【ル・マン・プロトタイプ】
LMP1: レース専用に設計されたHVプロトタイプレーシングカー。
(「LMP1-H」:自動車メーカー枠・「LMP1-L」: 有力プライベーター枠)
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール レベリオンR-One・トヨタ No.12/2014 ルマ... |
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール ポルシェ919ハイブリッド No.14/2014 ルマ... |
また、この「LMP1-H」クラス(トヨタ、アウディ、ポルシェ)は、市販車にも付いているERS(エネルギー回生システム)とエンジン(パワーユニット)の組み合わせなど、見所のひとつです。
LMP2: 車両価格やエンジンの上限額が設定されなど制限があり、一般プライベーター枠。
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール ザイテックZ11SN・ニッサン No.38/2014 ル... |
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール リジェJS P2・ニッサン No.46/ルマン 6th ... |
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール アルピーヌA450b・ニッサン No.36 ルマン ... |
以前、F1に参戦していた「リジェ」。
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール リジェJS P2・HPD No.33/2014 ルマン(OAK... |
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール オレカ03R・ジャッド No.34/2014 ルマン (... |
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール モーガン・ニッサン No.29/2014 ルマン (... |
【ル・マンGTエンデュランス】
LM-GTE Pro: プロドライバー向けの市販スポーツカーベースの競技車両クラス。
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール シボレー・コルベットC7 No.73/2014 ルマ... |
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール ポルシェ911 RSR (991) No.92/2014 ルマン... |
元F1ドライバーのブルーノ・セナ(伯父さんは、アイルトン・セナ)が乗った「アストンマーチン」。
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール アストンマーチン・バンテージV8 No.97/20... |
LM-GTE Am: アマチュアドライバー向けの1年以上の年式落ちの市販スポーツカーベース。
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール アストンマーチン・バンテージV8 No.95/20... |
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール ポルシェ911 RSR (991) No.88/2014 ルマン... |
[近年のルマンの状況]
最多優勝記録をもつのは通算16回優勝の「ポルシェ」(ポルシェ917、936、956など)ですが、近年は「アウディ」が圧倒的に強く、優勝回数が通算13回となり、2004年から2008年にかけては5連勝を記録しており、2010年以降はルマン不敗記録を更新中です。(勝率: 81.25%)
ヴィジョン 1/43 ポルシェ 956 “Team Porshe” ルマン 1983 ウィナー No.3[メイクアップ]《取... |
[ 日本メーカーの状況]
日本メーカーは、まずはトヨタ自動車が2012年に本格復帰しました。
最近トヨタは、F1やWRCから撤退し、モータースポーツには消極的でしたが、HVの盟主を自認するメーカーとして、いち早く「HVプリウス」を世界で発売し、高級HV車「レクサス ハイブリッド」の市場拡大の思惑、最新技術を披露する意味でも絶好の機会と判断したようです。成績もよく、2013年のルマンでは参加した2台が2位と4位に入り、あとは総合優勝だけとなっています。
また日産自動車も来年2015年に、「NISSAN GT-R LM NISMO」として「LMP1-H」クラスに復帰します。
今年は電気自動車「ZEOD RC」(L.オルドネス/V.ライプ/本山哲組)で参戦しました。
(最高速度は298km/h、市販車「日産リーフ」から回生ブレーキ・システムを移植)
「ZEOD RC」は、2012年のルマンに参戦した「デルタウィング」の後継車となります。
ルマンでは「電気自動車」としては初めて、電気エネルギーだけでコース(13.6km)を1周する快挙を達成しましたが、特別枠(ガレージ#56)で出場した本選では5周(約24分)でトラブルにより、残念ながらリタイヤでした。
[2014年の総括]
トヨタ、アウディ、ポルシェのワークス三つ巴決戦となった、2014年のルマン24時間耐久レース。
今年のルマンは、トヨタの7号車・「TS040 ハイブリッド」の元F1ドライバーの中嶋一貴選手(父は、日本人初のフルタイムF1ドライバーの中嶋悟氏)が、予選で日本人ドライバーとして初のポールポジションを獲得し、トヨタ自体も悲願の初優勝が期待されていました。
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール トヨタTS040ハイブリッド No.7/2014 ルマ... |
また同じフロントローは、ポルシェ・チームの20号車「ポルシェ919 ハイブリッド」(ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マーク・ウェバー組)が2番手、14号車が4番手と好位置につけました。
<予約受付中> 1月下旬発売予定 ポルシェポルシェ 919 Hybrid 20 ル・マン2014 Porsche Team... |
2時間経過、トヨタ7号車が快調に走る中、コース上に土砂降りの雨がふり、3位争いを繰り広げていたトヨタ8号車がアウディ3号車を巻き込み直線上で大クラッシュ、コース上に部品が散乱しセーフティカーが入りました。
アウディ3号車は、ドライブシャフトが破損しリタイヤ。トヨタ8号車はなんとかピットに戻り、50分のピット修復作業を行い、総合27位まで順位を落とすもコース復帰。今年もトヨタ8号車には日本でもお馴染みのA.デイビッドソン選手(F1時代は、佐藤琢磨選手のチームメイトでしたね)もいたので、密かに応援していました。
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール トヨタTS040ハイブリッド No.8/2014 ルマ... |
トヨタの不運は続きます。ナイトセクションに入り、トップを快調に飛ばすトヨタ7号車が電気系のトラブルで無念のリタイヤ。
入れ替わりトップに立ったのはアウディ2号車。3周差でポルシェ20号車、さらに1分差でアウディ1号車、ポルシェ14号車、クラッシュから復帰し猛追するトヨタ8号車が続きます。
16時間経過、波乱は続きます。独走状態だった、アウディ2号車にターボトラブルが発生し、ピット作業で首位争いから脱落。
トップはアウディ1号車、40秒差の2位にポルシェ20号車が続き、混沌としてきました。
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール アウディR18 e-トロン・クワトロ No.1/201... |
20時間経過、トップのアウディ1号車にもトラブルが発生します。コース上でマシントラブルで突然止まってしまい、ピットまで戻るもトップから4周遅れの3位でレースに復帰しました。
残り2時間30分、僅差のトップで逃げるポルシェ20号車。ドライバーをエースの元F1ドライバーのマーク・ウェバーに交代し逃げ切りを図るところでしたが、残り2時間のところでエンジントラブルが発生、残り1時間半で無念のリタイヤとなりました。
そしてレース開始から24時間、チェッカーを最初に受けたのは、アウディ2号車「R18 e-トロン クワトロ」(379周)。2位にはアウディ1号車「R18 e-トロン クワトロ」(376周)が続き、3位はクラッシュから挽回したトヨタ8号車「トヨタTS040ハイブリッド」(374周)でした。
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール アウディR18 e-トロン・クワトロ No.2/201... |
その他、日本人ドライバーは、「LMP2」クラスで、50号車の「ラルブル・コンペティション」(モーガン・ジャッド)の井原慶子選手が、総合15位(クラス・9位・341周)。
2014/07/01予約開始【予約】スパーク 1/43スケール モーガン・ジャッド No.50/2014 ルマン (... |
「LM-GTE Am」クラスで、70号車の「チーム・タイサン」(フェラーリ458 イタリア)の中野信治選手(元F1ドライバー)が、総合26位(クラス・8位・327周)となりました。
詳しく知りたい方は、7月11日発売の「オートスポーツ特別編集 ル・マン24時間 2014」(三栄書房)が一番詳しい解説が載ると思います。
【三栄ムック ル・マン 24 2014 書籍 予約】三栄書房 三栄ムック ル・マン 24 2014(書籍)【7月... |
来年は、日産の「LMP1-H」クラスへの正式復帰や、日本のマツダ、フェラーリの参戦も噂されており、とても楽しみになりました!
願わくは、F1同様に地上派での中継(以前は、テレビ朝日が放送していました)を希望します。
長文となりましたが、ここまで読んで頂きまして、ありがとうございました!!
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