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「1分48秒」で分かる、2014年の「ルマン24時間耐久レース」のまとめ [モータースポーツ (F1・WEC)]

先日のブログ(6/16)もお知らせしましたが、大荒れのレースでしたが、今年も常勝アウディチームが1-2フィニッシュを決め5連覇を達成しましたね!

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その日(6/15)は、サッカー・ブラジルW杯「日本対コートジボワール」戦もあったので、インターネットのライブ配信を見逃してしまった方は、今年のルマンを総括するドラマチックな動画(1分48秒)を、アウディがYouTubeで公開しているのでぜひご覧ください。


(YouTube: http://youtu.be/Av9FSeTLXXw)


趣味で集めている「1/43のミニカー」の予約が、毎回注文している楽天市場「ミニカーとF1の店FORZA」さんで始まったので、予約がてらに簡単に2014年ルマンを簡単に総括したいと思います。

[はじめてのモータースポーツ: 解説・ルマンとは]

モータースポーツの世界では、世界耐久選手権シリーズ(WEC)が展開されており、
ルマンはその今季第3戦でもあり、格としては最高峰のレースです。

ルマンの歴史は古く初開催は1923年で、F1のモナコグランプリと双璧をなす伝統の一戦です。
また、「インディ500」を入れて「世界三大レース」と称されています。

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価格:3,099円(税込、送料別)


(ルマンの歴史を振り返る、オススメDVD)


ルマンは、パリの南西約200キロ、フランス中部の小都市の地名です。この街で一周13キロ余りの普段は一般道を活用したコース(サルト・サーキット )を24時間、延々と周回し続けるレースです。


[2014年・ルマン公式PV] (YouTube: http://youtu.be/YENb79CL63Y)


出場する車には様々なランクがあり、最上位カテゴリーではこれまでポルシェ、アウディ、フェラーリ、ジャガー、ベントレーといった欧州勢が優勝を重ねており、日本勢ではわずかにマツダ(787B)が1991年に総合優勝したのみです。


1991年優勝車・55号車「レナウン チャージ・マツダ」(マツダ 787B) [1/43 イクソ]



レストアされた787Bのデモ走行 (YouTube: http://youtu.be/P18OmCEVeTA)

(マツダ公式: 「ルマン優勝20周年記念スペシャルサイト」より)



「ル・マンに挑んだ日本車」
(オススメDVD)

単品発売された、90、92、93年のル・マン24時間レースの模様を収めた総集編のセットになります。

当時の日産、トヨタの日本車が、海外勢と激しい戦いを繰り広げたレースが懐かしいです。20年以上が経過した今なお人気を誇る「日本のCカー」の魅力を再認識できるDVDでした。

 ・1990年 「日産、ジャガー頂上決戦」
 ・1992年 「トヨタ、プジョー最強のV10対決」
 ・1993年 「グループC・グランフィナーレ」


  
[ WEC、ルマンの楽しみ方]

F1同様、世界を転戦して戦う、世界耐久選手権シリーズ(WEC)。
(日本は、第5戦の決勝は10/12(日)に静岡県の「富士スピードウェイ」で開催されます)

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2014年・「FIA 世界耐久選手権 第5戦 富士6時間耐久レース」


このレースの面白いところは、「F1」と違い速いだけでは優勝できません。また常にメーカーに対して最新技術の枠を設けています。2014年のテーマは、「燃料消費量をこれまでの30%削減」が掲げられました。

現在ルマンには、4つの枠(クラス)があり、中でもトップクラスになるのは、2012年に設定されたハイブリッド車(HV)クラスの「LMP1」となります。

【ル・マン・プロトタイプ】

LMP1: レース専用に設計されたHVプロトタイプレーシングカー。
(「LMP1-H」:自動車メーカー枠・「LMP1-L」: 有力プライベーター枠)


2014年・総合4位(LMP1-L)・12号車「レベリオン・レーシング」

(レベリオンR-One・トヨタ)(スパーク 1/43)



2014年・総合36位・14号車「ポルシェ・チーム」(ポルシェ919ハイブリッド)

(スパーク 1/43)


また、この「LMP1-H」クラス(トヨタ、アウディ、ポルシェ)は、市販車にも付いているERS(エネルギー回生システム)とエンジン(パワーユニット)の組み合わせなど、見所のひとつです。

LMP2: 車両価格やエンジンの上限額が設定されなど制限があり、一般プライベーター枠。


2014年・クラス優勝・38号車「JOTAスポーツ」(ザイテックZ11SN・ニッサン)

(スパーク 1/43)



2014年・クラス2位・46号車「ティリエ・バイ・TDSレーシング」(リジェJS P2・ニッサン)

(スパーク 1/43)



2014年・クラス3位・36号車「シグナテック・アルピーヌ」(アルピーヌA450b・ニッサン)

(スパーク 1/43)


以前、F1に参戦していた「リジェ」。


2014年・クラス7位・33号車「OAKレーシング-チーム・アジア」(リジェJS P2・HPD)

(スパーク 1/43)



2014年・クラス8位・34号車「レース・パフォーマンス」(オレカ03R・ジャッド)

(スパーク 1/43)



2014年・クラス9位・29号車「ペガサス・レーシング」( モーガン・ニッサン)

(スパーク 1/43)


【ル・マンGTエンデュランス】

LM-GTE Pro: プロドライバー向けの市販スポーツカーベースの競技車両クラス。


2014年クラス2位・73号車「コルベット・レーシング」(シボレー・コルベットC7)

(スパーク 1/43)



2014年クラス3位・92号車「ポルシェ・チーム・マンタイ」(ポルシェ911 RSR)

(スパーク 1/43)


元F1ドライバーのブルーノ・セナ(伯父さんは、アイルトン・セナ)が乗った「アストンマーチン」。


2014年クラス6位・97号車「アストンマーチン・レーシング」

(アストンマーチン・バンテージV8)(スパーク 1/43)


LM-GTE Am: アマチュアドライバー向けの1年以上の年式落ちの市販スポーツカーベース。


2014年・クラス優勝・95号車「アストンマーチン・レーシング」

(アストンマーチン・バンテージV8)(スパーク 1/43)



2014年・クラス2位・88号車「プロトン・コンペティション」(ポルシェ911 RSR)

(スパーク 1/43)


[近年のルマンの状況]

最多優勝記録をもつのは通算16回優勝の「ポルシェ」(ポルシェ917、936、956など)ですが、近年は「アウディ」が圧倒的に強く、優勝回数が通算13回となり、2004年から2008年にかけては5連勝を記録しており、2010年以降はルマン不敗記録を更新中です。(勝率: 81.25%)


1983年優勝車・3号車「ロスマンズ・ポルシェ」(ポルシェ 956) [ヴィジョン 1/43]



[ENGINE 2013年7月号 特別付録 ポルシェ、その戦いの歴史。後編公式PV]より



[ 日本メーカーの状況]

日本メーカーは、まずはトヨタ自動車が2012年に本格復帰しました。

最近トヨタは、F1やWRCから撤退し、モータースポーツには消極的でしたが、HVの盟主を自認するメーカーとして、いち早く「HVプリウス」を世界で発売し、高級HV車「レクサス ハイブリッド」の市場拡大の思惑、最新技術を披露する意味でも絶好の機会と判断したようです。成績もよく、2013年のルマンでは参加した2台が2位と4位に入り、あとは総合優勝だけとなっています。


2013年2位・ 8号車「トヨタ TS030 ハイブリッド」(スパーク 1/43)


また日産自動車も来年2015年に、「NISSAN GT-R LM NISMO」として「LMP1-H」クラスに復帰します。

2014_nissan.jpg


今年は電気自動車「ZEOD RC」(L.オルドネス/V.ライプ/本山哲組)で参戦しました。
(最高速度は298km/h、市販車「日産リーフ」から回生ブレーキ・システムを移植)

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0号車「ニッサン・モータースポーツ・グローバル」(ニッサンZEOD RC)


「ZEOD RC」は、2012年のルマンに参戦した「デルタウィング」の後継車となります。


2012年・0号社「ニッサン・デルタウィング」(1/43 スパーク)


ルマンでは「電気自動車」としては初めて、電気エネルギーだけでコース(13.6km)を1周する快挙を達成しましたが、特別枠(ガレージ#56)で出場した本選では5周(約24分)でトラブルにより、残念ながらリタイヤでした。


[2014年・ルマン公式PV]より (YouTube: http://youtu.be/TnteswtryxE)


[2014年の総括]

トヨタ、アウディ、ポルシェのワークス三つ巴決戦となった、2014年のルマン24時間耐久レース。

2014_toyota.jpg

「トヨタ・レーシング」(トヨタ TS 040 ハイブリッド)


2014_Audi.jpg

「アウディスポーツ・チーム・ヨースト」(アウディR18 e-トロン・クワトロ)


2014_Porsche.jpg

「ポルシェ・チーム」(ポルシェ919 ハイブリッド)


今年のルマンは、トヨタの7号車・「TS040 ハイブリッド」の元F1ドライバーの中嶋一貴選手(父は、日本人初のフルタイムF1ドライバーの中嶋悟氏)が、予選で日本人ドライバーとして初のポールポジションを獲得し、トヨタ自体も悲願の初優勝が期待されていました。


7号車・「トヨタ・レーシング」(トヨタ TS 040 ハイブリッド)(1/43 スパーク)



[2014年・ルマン公式PV] 7号車のオンボード映像 (YouTube: http://youtu.be/afHty0c9LEU)


また同じフロントローは、ポルシェ・チームの20号車「ポルシェ919 ハイブリッド」(ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マーク・ウェバー組)が2番手、14号車が4番手と好位置につけました。


20号車・「ポルシェ・チーム」(ポルシェ919 ハイブリッド)(1/43 スパーク)


2時間経過、トヨタ7号車が快調に走る中、コース上に土砂降りの雨がふり、3位争いを繰り広げていたトヨタ8号車アウディ3号車を巻き込み直線上で大クラッシュ、コース上に部品が散乱しセーフティカーが入りました。


ライブ映像 (YouYube: http://youtu.be/35D1At7IEfk)


アウディ3号車は、ドライブシャフトが破損しリタイヤ。トヨタ8号車はなんとかピットに戻り、50分のピット修復作業を行い、総合27位まで順位を落とすもコース復帰。今年もトヨタ8号車には日本でもお馴染みのA.デイビッドソン選手(F1時代は、佐藤琢磨選手のチームメイトでしたね)もいたので、密かに応援していました。


2014年・総合3位・8号車・「トヨタ・レーシング」(トヨタ TS 040 ハイブリッド)(1/43 スパーク)


トヨタの不運は続きます。ナイトセクションに入り、トップを快調に飛ばすトヨタ7号車が電気系のトラブルで無念のリタイヤ。

入れ替わりトップに立ったのはアウディ2号車。3周差でポルシェ20号車、さらに1分差でアウディ1号車ポルシェ14号車、クラッシュから復帰し猛追するトヨタ8号車が続きます。

16時間経過、波乱は続きます。独走状態だった、アウディ2号車にターボトラブルが発生し、ピット作業で首位争いから脱落。

トップはアウディ1号車、40秒差の2位にポルシェ20号車が続き、混沌としてきました。


2014年・総合2位・1号車「アウディスポーツ・チーム・ヨースト 」

(アウディR18 e-トロン・クワトロ) [1/43 スパーク]


20時間経過、トップのアウディ1号車にもトラブルが発生します。コース上でマシントラブルで突然止まってしまい、ピットまで戻るもトップから4周遅れの3位でレースに復帰しました。

残り2時間30分、僅差のトップで逃げるポルシェ20号車。ドライバーをエースの元F1ドライバーのマーク・ウェバーに交代し逃げ切りを図るところでしたが、残り2時間のところでエンジントラブルが発生、残り1時間半で無念のリタイヤとなりました。

そしてレース開始から24時間、チェッカーを最初に受けたのは、アウディ2号車「R18 e-トロン クワトロ」(379周)。2位にはアウディ1号車「R18 e-トロン クワトロ」(376周)が続き、3位はクラッシュから挽回したトヨタ8号車「トヨタTS040ハイブリッド」(374周)でした。


2014年優勝車・2号車「アウディスポーツ・チーム・ヨースト 」

(アウディR18 e-トロン・クワトロ) [1/43 スパーク]



ライブ映像・ゴール (YouYube: http://youtu.be/e6VAB16bdWE)


その他、日本人ドライバーは、「LMP2」クラスで、50号車の「ラルブル・コンペティション」(モーガン・ジャッド)の井原慶子選手が、総合15位(クラス・9位・341周)。


50号車・「ラルブル・コンペティション」(モーガン・ジャッド)(1/43 スパーク)


「LM-GTE Am」クラスで、70号車の「チーム・タイサン」(フェラーリ458 イタリア)の中野信治選手(元F1ドライバー)が、総合26位(クラス・8位・327周)となりました。


[J SPORTS公式] WEC第3戦 ル・マン24時間レース ハイライト(日本語)



LeMans2014_1.jpg

(当日、ライブ配信された表賞式の模様)


詳しく知りたい方は、7月11日発売の「オートスポーツ特別編集 ル・マン24時間 2014」(三栄書房)が一番詳しい解説が載ると思います。



来年は、日産の「LMP1-H」クラスへの正式復帰や、日本のマツダ、フェラーリの参戦も噂されており、とても楽しみになりました!

願わくは、F1同様に地上派での中継(以前は、テレビ朝日が放送していました)を希望します。

長文となりましたが、ここまで読んで頂きまして、ありがとうございました!!

ぜひ、ホームページ「外房雑記録」(http://sotobou.web.fc2.com/)にも、遊びにきてくださいね♪ 内容は、Nゲージ入門(鉄道模型)ガイド、JR外房線ガイド(車両・歴史・廃線など)、クラブミュージック/クラブジャズ/洋楽の名盤CDガイドです。

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